「みちのく会@秋田」私的レポ(9)。2月28日朝。朝一番。

 吉本隆明が死んだ。わたしはポストモダン世代だけれど,周囲の人間はほとんどみんな読んでいし,わたしも古本屋を回って勁草の著作集をバラで買い集めていた。「擬制の終焉」や「模写と鏡」はずいぶん繰り返して読んだ記憶がある。
 ところで彼の原発に対する態度をあれこれいう向きがあるが,石をパンに変え得るまでの「科学技術の進歩」への楽観なしには(物質的に豊かな)未来などないのだと思う。


 「みちのく会@秋田」私的レポの過去記事については,こちらリンクから( ゚д゚)ノ♨ ドゾー


(承前)


 おそらく他の人々とは異なり,前夜はよく眠れた。
 秋田はとりあえず雪は止んでいる。

 でも虫探しは難しいレベルの状況。建物の周囲を雪を踏みながら(運動靴をぐしょぐしょにして)ぐるぐる回る。
 壁に色々と虫由来のものが付着していてもいいように思うのだが,さっぱり見つからない。ほんとうに虫が少ないのか,よく清掃されているのかのどちらか。

 やぁーーっと見つけたクモの抜け殻。やれやれ。


 朝食はテーブルに盆が乗っている。昨夜とは打って変わって穏当な食物である。ご飯をおかわりしようと席を離れると,その隙を見逃さずに食器類がすべて回収されてしまう。ご飯茶碗だけ持ってティースプーンで食べる。
 話し声が聞こえてくる。人々は午前3時まで虫について語り合っていたらしい。


 1F会議室へ。
 台湾で作られた蛾のDVDの上映が始まる。
 「幻蛾 臺灣蛾類之美」

 せっかくだから,撮った画像も貼っておく。

 蝶と蛾を比較しているところ。

 幼虫の摂食。

 和名ではアンボイナノメイガ。

 シンジュサンの頭部。

 カノコガの類。

 台湾のイメージ。蛾だらけです。

 「六本脚」で販売中(http://kawamo.co.jp/roppon-ashi/sub163.htm#The)。買おうかなあ。


(この項続く)