ケイさんからのメール。マダラガガンボの類。アワノメイガの類。キアゲハ。アシダカグモ。

 愚痴から。50をとっくに過ぎて医療費が月に1万円を軽く超えるようになると,愚痴っぽくなるんだ。今年は確定申告してやる。
 昨年の秋から全くカメラを持っての活動は切れてしまった。虫の生態や死骸を撮るのが心理的にどうにもしんどくなったのが1つ。目がかすんでピントがなかなか来なくなったのが1つ。ポイント地点がそれなりに遠くなって体力がキツいのが1つ。蛾や虫関係のブログやサイトが10年前に比べて十分に多くなって,独自性を出せなくなったのが1つ。
 だいたいが,何に熱中してもわたしは集中力が10年弱しか続かない。ものになるまで継続する才能が欠落している。それは残り時間が少なくなってきても雀みたいに変わらないらしい。周囲の人にも運にも恵まれたのに,結局どれもこれも半端になってしまった。仕方ないね。
 
 というわけで,すっかり学名やら過去の文献やらに引きこもるようになってしまった。他にやっている人がほとんどいないのには理由があって,労多くして益が少ない。需要も絶対的にない。外国語がつらい。
 
 当ブログのアクセス解析を見ると1日に100件ほどあるのだが,クロールをのぞけば9割8分は過去記事の画像に対してである。過去記事を削除してしまえば風通しが良くなるかとも思ったが,過去ログはそれはそれで苫小牧の蛾相の疑似記録程度の価値はあるだろうから思いとどまった。
 
 というわけで,「生きた日本の蛾のことは一つもわからない蛾屋」が1人ぐらいいてもいいだろうと今のところ勝手に思っている。とにかく行けるところまで行ってHPの方へまとめておくのが,わたしの人生の最後の営為になるように思う。どうなるんだろう。
 
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 さて久しぶりの虫の写真である。わたしが撮ったものではない。
 2chでネット碁の観戦記書きに熱中していた時の知り合いの,「ケイの言ってみようか!」の管理人の神奈川のケイさんがなぜかわたしを見捨てないでいて,何かと気遣ってメールで虫の画像を送ってくる。しかもだんだん上達している。本人の腕が上がったかカメラが良くなったかである。片方かもしれないし両方かもしれない。貼るに当たってほとんど加工の必要がない。
 
 4月17日付け。
 この日の神奈川は気温が23℃まで上がったとのこと。ちなみに同日の遠軽の最高気温は19.5℃である。

 双翅は「八幡の藪知らず」なのだけれども,おそらくマダラガガンボ。やたらと大きくて翅がマダラだったらたいていこれ(厳密には近縁種(隠蔽種=詳しく調べないと区別できないため同一種だとみなされてきたもの)がいる)。翅が透明ならミカドガガンボだというが,北海道には分布していないので見たことがない。
 ガガンボはまだ虫の少ない早春に目立つ。越冬しているのか早春の羽化なのか調べがつかなかった。
 
 5月7日付け。

 難しいやつ。おそらくアワノメイガだと思うのだけども,断定する自信はない。10年も蛾の絵合わせをやっているとわからないことが怖くなくなる。わからない自信がある。「Ostrinia sp.」としておく。
 
 8月14日付け。
 Twitterにユウウツな内容を書き込んでいると心配して返信とメールをくれた。
 キアゲハだね。彼の家にはキアゲハが毎年来るのでパセリを沢山準備しているのだという。うらやましいと思う。わたしは3軒長屋の真ん中に住んでいて,庭はもちろんプランターを置くスペースすらない。日の光の下で植物を世話する心の体勢もない。
 
 いいなあ。
 
 アシダカグモ

 こんな良いクモが自宅でも職場でも普通にいるそうである。
 北海道には残念なことに分布していない。こんなクモがわたしの職場の職員室や教室にも沢山いればいいのに。アシダガグモが各クラスに10頭づつくらい当たり前のようにいれば,日本の教育はずっと良くなるはずである。
 
 どうもありがとうございました。他人のなんだかでブログをやっているyyzz2でした。今後ともよろしくお願いいたします。