Myrioblephara属の学名の意味。キバネトビスジエダシャクとチビトビスジエダシャク。

 HPの更新。Myrioblephara属の学名読み解き。
http://yyzz2.sakura.ne.jp/name/Ennominae/Myrioblephara.html
 
 キバネトビスジエダシャクはともかく,チビトビスジエダシャクが少しいわく付き。ProutによるNovitates Zoologicae, v.35, 1929-30, p.335, の解説によると,

この種[プラウトはチビトビスジエダシャクをAethalura属に分類している]はすっかり見落とされてきた。この種は,明らかにシュタウディンガー[命名者]が Boarmia punctularia[現 Aethalura punctulata]の nanaria変種として報告している(Iris, X, 61)ものである。ところが,出版時に彼は ignobilis[ハンノトビスジエダシャク]と混同した。したがって,種に合わせた記載は全くなされていない。だが,「ドイツの punctularia よりも小さく,いくらか黒ずんでいる」と「アムール(地方)」という地域の指定によって,名前は十分に有効である。

 変種(var.)というのは今は植物にしか使わない分類。今なら「亜種」で扱われると思う。
 Staudingerの原記載文(1897)も確認したが,読んでいるうちに分からなくなったので割愛。