ウスベニスジナミシャク.カシワキリガ.ウスバキエダシャク.オオクロオビナミシャク.オニグモの類.シタコバネナミシャク.アトジロエダシャク.

 最高気温が18℃まで上がった.いかれた天候である.わたしのせいではない.


 20時過ぎ出撃.どんどん陽が長くなる.出だしが遅くなる.しかも蛾が増えてくるから帰りも遅くなる.体が持つのだろうか.
 でも仕方ない.

大沼公園

 路灯の回りを小振りの蛾が3頭回っている.降りてきそうもないので,気にしないことにして落ち蛾を探す.

 ウスベニスジナミシャク.測定前逃亡.
ウスベニスジナミシャク Esakiopteryx volitans
 横線が薄紅になるのは古い個体.もはや劣化の時期なのか.早いなあ.苔色のものは早春に限定.たちまちに退色してしまうものらしい.
 飛んでいる蛾たちもおそらくウスベニスジナミだと思う.

 こちらも早春の終わりを告げる痛んだ個体.
カシワキリガ Orthosia gothica
 カシワキリガ.前翅長19mm.早春に羽化したものがもう終わりを迎える.尻にピントを持ってくるのは久しぶり.

温泉駐車場

 「劣化の時期」などと書いたが,緑のもの発見.出遅れ組だな.
ウスベニスジナミシャク Esakiopteryx volitans
 b>ウスベニスジナミシャク.13mm.

 トイレの壁もせっかくだから.

 クモしか見つからず.あまり一生懸命に探しているわけでもないのだが.
オニグモの類
 オニグモの類

覚生川通り

 ●おそらくフトフタオビエダシャク.走り回っていて安定した画像にならず.もちろん測定もなし.

 『蛾類大図鑑』に

前翅の外横線と内横線のあいだは,寒地の個体ではかなり白っぽい.(p.542)

と記述されているが,これは飛び抜けて白い個体.
ウスバキエダシャク Pseuderannis lomozemia
 ウスバキエダシャク.18mm.
ウスバキエダシャク Pseuderannis lomozemia
 普通種だが,実はなかなか良い蛾だったりする.

 電柱の高所に2頭.ハマキ? とりあえずISOを上げて撮ってみる.
キバガの類
 うーん.なんだこれは.左はヒラタマルハキバガ類っぽい.右は…,キバガ科かなあ.キバが見えないけど.こいつらは近くで撮っても悩ましい蛾たちだ.もちろん保留.

 ●その他の高所は,カシワキリガ*2.

 踏みそうになる.
オオクロオビナミシャク Praethera praefecta
 こいつは時期もの.オオクロオビナミシャク.15mm.

温泉看板

 ●カバナミシャクの類.同定は保留.HP掲示板へ.( ̄ー ̄)/~~.

 シタコバネナミシャク*3.この種は後縁部に赤い紋があるのが特徴なのだが,「赤」ではなく「黒紋」の個体もしばしば見られる.この夜は黒*2,赤*1.


その1.黒紋型個体.15mm.
シタコバネナミシャク Trichopteryx hemana


その2.これも黒紋型.14mm.ぺったんこである.
シタコバネナミシャク Trichopteryx hemana


その3.赤紋型.14mm.典型的なシタコバネナミシャク
シタコバネナミシャク Trichopteryx hemana
シタコバネナミシャク Trichopteryx hemana

 アトジロエダシャク.20mm.
アトジロエダシャク Pachyligia dolosa
 この蛾の,同定とは無関係な特徴は2つあって,1つが「胸背が尻のように割れている」こと.もう1つが(この画像でも分かるが)「垂直尾翼がある」ことである.この尾翼は後翅の角っこであるようだ.


 明日1日乗り切れば連休というのは真っ赤なウソで,5連休は連日のサービス出勤なのである.そういう職場である.