「第36回みちのく会」探訪記(2)。
(承前)
【2月27日午前〜昼まで】
バスの運賃は460円。雨はほぼ止んだ。これならカメラをリュックから取り出しても大丈夫。
「みちのく会」会場の「M庭荘」へは緩い下り坂。
ところどころに閉ざされたアンダーパス。かつては利用されていたのだろう。
「ゴミを捨てないで下さい」の文字が読める。歩いていて道路にゴミがひどい。きっと馬鹿ばかりなのだろうと自分のことを棚に上げて考える。
落書き警報。
塗り消された痕跡。
何が書かれていたか分からない。あるいは理解されなかった前衛だったかもしれない。
道すがらの壁にクモの卵嚢。ようやく「虫撮記」らしくなってきた。
何時から開会だったかなあ。まだ朝10時。立て看は一応出されている。
「JICA(独立行政法人国際協力機構)」に負けていないことが分かる。
どう考えても早すぎ。時間をつぶさないといけない。
ロビーのTVはスポーツ大会の中継番組で関心なし。持ってきた中西準子『食のリスク学』は行きの電車であらかた読んでしまっている。
というわけで鍵のかかっていない職員通用口から外に出てみる。虫反応あり!
ユスリカだあ。でも死んでいる? ピンが来ていないのはご愛敬。
どうやら死にきってはいない。脚を時々動かす。
他のユスリカも同じ状況。
殺虫剤が撒かれているのだろうか。ユスリカぐらい好きにさせてやっていいのに。
ナミテントウ。シーズン始めで手がぶれている。
生気がない。わたしの虫撮りは今年も死んだ虫ばかりになるのだろう。たいして嬉しくもないスタート。
まだ会は始まらない。気配もない。そうそう簡単に始まるものではないのである。JICAに勝るとも劣らない会合なのだから。
(この項続く)