Cocytia・・・。(12)

 さて〜。Latreille 大先生に突入します。
 というわけで,18世紀フランスの生物学史の復習です*1

レオミュール Réaumur (ザリガニの腕の再生実験)
1683−1757


リンネ Linné (スウェーデン分類学の父)
1707−1778


ビュフォン Buffon (仏を代表する博物学者)
1707−1788


ボネ Bonnet (アブラムシの単為生殖)
1720−1793

 ここら辺まで第1世代。
 乱暴な表現をするならば,「神の英知」と「自然の驚異」とがイコールだった時代。

ディドロ Didorot (『百科全書』編者)
1713−1784

 わたしの専門。生物学に関わる著作がいくつかある。彼が折り返し地点。
 自然は自律しはじめ,神は不要となる。


 ここでフランス革命がはさまる。研究者は大変だったと思われる。

バスティーユ襲撃からナポレオン支配−失脚まで
1789−1799−1814


 第1世代の多くが革命を知らなかったの対して,次の世代は働き盛りの多くの期間を政治的動乱に振り回される。

ラマルク Lamarck (用不用説
1744−1829


ラトレイユ Latreille
1762−1833


キュビエ Cuvier (比較解剖学)
1769−1832

 19世紀を開いた世代。博物学から生物学へ。

ボワデュヴァル Boisduval
1799−1879

 キュビエらから1世代後ろ。

パスツール Pasteur (自然発生説の否定)
1822−1895

 ここまでくると,近世科学思想史の範疇を越え,わたしの関心の域外に出る。


 というわけで,次回は真面目に訳出します。

*1:わたしの修士論文のタイトルは「ディドロダランベールの夢』における自然観」である。この時代のネタは血が騒ぐ。