Cocytia

Cocytia・・・。(20)

さて,例の Cocytia もブログ上では今回でお終い。結局,何がどうなっているか分からないままに,文献をテキトーに紹介しているだけで尻切れ何だか。 気が向いたらHPにもっと整理してまとめるかもしれない。需要がないに決まっているので,期待薄。 ここま…

番外。採集者 Dumont d'Urville について。

雨です。たまった仕事のプレッシャーに押しつぶされそうになりながら,安定剤を倍量飲んで昼寝をしたり,趣味の調べ事をしたりしている。 というわけで,Cocytia durvillii の採集者である,Dumont d'Urville の年譜を英仏のWikiやその他のネット資料で作成…

Cocytia・・・。(19)

リトレを調べると,disque は “Terme de zoologie. Partie de l'aile des insectes qui se trouve comprise entre les bords.” などとある。 こんな用語が載っているだけでもさすがリトレなのだが。「昆虫の翅の,縁の間の部分」って,そんな日本語の用語は…

Cocytia・・・。(18)

昨日はサービス出勤予定をばっくれて,昼まで布団。起き出してクスリを飲んで,注射をして,パソに向かって,ヘッドフォンで初音ミクをかけながら,1日の残り,机の廻りを本だらけにして外国文献読みとブログ書き。こういう作業をやらせれば集中力は半端な…

Cocytia・・・。(17)

さて,いつまでも終わらない。それでも,だいたいトーゲは越えつつあるのである。 拾い集めた文献をほぼ拾った順番に紹介しているので,わたしのお勉強のリアルタイム実況ではあるのだが,案の定混沌としている。一段落したら,HPの方に整理して書き直さな…

Cocytia・・・。(16)

Boisduval,「Essai sur une monographie des zygénides」,1829,(Gallica),のラトレイユによる報告の続き。 報告は『モノグラフ』から,マダラガ各属のまとめ・紹介に入る。 〔p.XII〜〕 〔P〕 私〔ラトレイユ〕は,コーキューティア属については述べな…

Cocytia・・・。(15)

辞書で見つからない中世(?)ラテン語が出てきて,作業がストップ。 ※27日朝付記。単に文法力の不足であることが判明。orz。 というわけで,今回はつなぎ。またヒュブナーです。写真もいいけれども,絵も好き。 「BHL」から,Hübner, Sammlung europäi…

Cocytia・・・。(14)

どうも〜。日曜蛾文献読み屋のyyzz2です。 あー,続き。 以上のことから,マダラガ族は〔p.3〕このように減らされて,もはや4属しか含まれなくなるだろう。 すなわち,cocytia ・ zygaena ・ syntomis ・ psichotoe。 〔以下,マダラガから外れた aegocera …

Cocytia・・・。(13)

もはやフクラスズメなんてどうでもよくなって,当方の頭はマダラガであります。 つくづくブログという続き物に適さない垂れ流し型の媒体は,わたしの非体系的なゴミため状をした知の構造にぴったり適合していると思われるのであります。訳語が安定していない…

Cocytia・・・。(12)

さて〜。Latreille 大先生に突入します。 というわけで,18世紀フランスの生物学史の復習です*1。 レオミュール Réaumur (ザリガニの腕の再生実験) 1683−1757 リンネ Linné (スウェーデン,分類学の父) 1707−1778 ビュフォン Buffon …

Cocytia・・・。(11)

続き続き。 というわけで,フランス国立図書館の「Gallica」で Boisduval,「Essai sur une monographie des zygénides : suivi du Tableau méthodique des lépidoptères d'Europe」,1829。Cocytia の初出本である。 実はこの『マダラガ科モノグラフの試み』…

Cocytia…。(10)

インターネットとはつくづくすごいものであって,Cocytia の原記載である Boisduval の『Essai sur une monographie des zygénides』をやっと,(*゚Д゚) ハケーン。 19世紀のフランスの科学調査船のことで泥沼になっていた副産物。見つかるとは思っていなかった…

Cocytia・・・。(9)

続き続き。 仕事がひどいことになっていたり風邪っぽかったりしているので,今日は図版のみ。 Charles Owen Waterhouse 編の『Aid to the identification of insects』,1880,から。 ウォーターハウスはイギリスの昆虫学者。Wikipedia「Charles Owen Waterh…

Cocytia・・・。(8)

続き続き。 今回は,イギリスの J.G. Wood の「Insects abroad : being a popular account of foreign insects, their structure, habits, and transformations 」,1883(初版1874)。 「俗説」と訳すのも意味的に妙だから,タイトルは「国外の昆虫たち:海…

Cocytia・・・。(7)

今日は重役出勤(休日サービス出勤ともいう)。でも仕事が嫌でトランキライザーを飲まないと布団から出られない。 バトラーの「The lepidopterous genus Cocytia」,1884 の3回目。まとめに入る。 見やすいように訳注は赤字で。色覚障碍の人にはかえって不…

Cocytia・・・。(6)

酋長して,じゃなくて出張して見田宗介の講演を聞いたりしたのだが,これがもう大変で,わたしがもう20才若ければ途中で席を立っていただろう代物だった。 老醜をさらす前に沈黙したり死んでしまうことはなるほど大切であると,よーく分かった1月だった。…

Cocytia・・・。(5)

ブログをやっていて本当にありがたいのは,わたしの無知をフォローしてくれるツッコミやアドバイスをコメントをもらえること。 こんな場末のゴミブログであっても,志としては「知の発信・共有」を目指しているのである。 “Cocytia”に踏み込んでズブズブにな…

Cocytia・・・。(4)

今日もコーキューティアです。こんな調子だと「北海道で最も Cocytia に詳しい男」になってしまうような気がして,あまり嬉しくありません。 というわけで,真打ち登場。イギリスの大御所のバトラー先生の1884年です。 ◎ Arthur G.Butler,The lepidopterous …

Cocytia・・・。(3)

というわけで,蛾をめぐる19世紀流浪の旅が続いています。 それにしてもコーキューティアの画像がさっぱり見つからない。南半球の蛾。 フクラスズメの旧学名のための地下作業でこんなことになるなんて,全くの想定外である。知識を得るには人生はあまりに…

Cocytia・・・。(2)

朝。「生物多様性遺産書庫」のサイトが落ちているなう(休み?)。 というわけで訳出。休日は居眠りと外国語で終わりそうだ。5日にメールで送らなければならないレポートは明日まわし。 ◎ Annuals de la Société entomologique de France,Tome 6,1837,pp.3…

Cocytia・・・。(1)

現在,26日の断虫亭さんのコメントを受けて, Cocytia の迷宮に突入中。なんだか希少なヘンテコな奴。プロの嗅覚というのは恐ろしいものである。 とうとうプリンターのインク(マゼンタ)が切れた。 とりあえず。出典はこの記事の続きで。 1828。Boisd…

ケイさんから以前に来ていたメール。フクラスズメの命名について。

カメラは全然触っていない。虫目は落ちていないらしく,時々は蛾を見つけていた。さすがに今は雪が積もってしまっているし,毎日風が強い。 来年の4月まで外回りはしないと思う。 というわけで春までテキトーなネタでつなぐ。 11月13日にメールを貰って…