ヒサゴスズメ。ネグロケンモン。ユミモンシャチホコ。ウスバキエダシャク。トビマダラシャチホコ。アカハラゴマダラヒトリ。ヒゲナガカワトビケラ。双翅の類。マエモンハイイロナミシャク。モンシロツマキリエダシャク。クロミミキリガ。フタフシアリの類。ミヤマオビオオキノコ。オナガミズアオ。ハネナガブドウスズメ。バラシロエダシャク。

 糖蜜決行2回目。10日前の第1回がスッカラカンのボーズだったことは以前書いた。周回遅れになった呑気なキリガや,怪しげな小型ヤガあたりが引っかからないものだろうか。何でも経験である。

大沼公園駐車場(前)

 20時半頃に糖蜜セット。9日の月が無闇に明るく,空はこれ以上暗くなりそうもない。
 時間つぶしに駐車場を散策。しばらくすると目が慣れてきて落ち蛾が見えてくる。

 ハナナガブドウの少し横。
ヒサゴスズメ Mimas christophi
 ヒサゴスズメ。27mm。
 ハナナガブドウよりもずっと小振り。翅がえぐれて幅が狭いので,華奢なおもちゃの紙飛行機のように見える。

 ヒサゴとハネナガの中間。要するにスズメ撮りの間に踏みつけたり,逆にこれを撮っている間にスズメを踏んだりすることに注意さえすればいい。(失礼ながら) 逃げられて悔しい蛾ではない。
ネグロケンモン Colocasia jezoensis
 ネグロケンモン。18mm。
 ケンモンガというのもよく分からないグループで,「みんな蛾分類体系」では「ケンモンガ科」だったものが,「標準図鑑体系」でヤガ科に吸収合併されて「ヤガ科ウスベリケンモン亜科」部署へ格下げになったあげく,本社から敵なのか味方なのか分からない「フクラスズメ」が出向されられてきたという始末である。

 路灯の根元。
ユミモンシャチホコ Ellida arcuata
 ユミモンシャチホコ
 測定せず。

 ウスバキエダシャク
ウスバキエダシャク Pseuderannis lomozemia
 これも♀。5月中旬から♀個体ばかりである。♂は先行発生して♀を待ち,交尾後にはすぐに死んでしまうのかもしれない。
 この♀は17mmで,特に♀が大きいというものではないらしい。

 トビマダラシャチホコ。22mm。
トビマダラシャチホコ Notodonta torva
 春後半の定番蛾。発生が多いとスルーされる。

 ・シタコバネナミシャク黒点型(16mm)。

アルテン温泉看板・駐車場

 さらに時間つぶし。
 ・セブトエダシャク(23mm)。

 アカハラゴマダラヒトリ
アカハラゴマダラヒトリ Spilosoma punctarium_
 計測がメイン。撮影はついで。16mm。
 そういえば「12-13記事」の,「日本のキハラゴマダラヒトリは実は2種が混ざっている」件について,北海道産の標本からウルティカエ種が出たらしいという話。

 ヒゲナガカワトビケラが2頭。探せばもっといただろう。
ヒゲナガカワトビケラ Stenopsyche marmorata
 属の Stenopsyche(すてのぷしけー)は「細身の蛾」といったところ。

 ミクロレピかと思ってファインダーをのぞいたのだけどハズレ。
双翅の類 Diptera
 どうみたって蚊の類だねえ。7mm。看板に沢山。

 貼り付いたマエモンハイイロナミシャク撮影はこれをもってシーズン最後とする。13mm。
マエモンハイイロナミシャク  Venusia semistrigata
 どうしてこう写真映りが悪いのだろう…。

 写真映りの良い方の蛾。でもピンがずれてしまう。
モンシロツマキリエダシャク Xerodes albonotarius
 モンシロツマキリエダシャク。21mm。

 看板裏に後発キリガ。
クロミミキリガ Orthosia lizetta
 これはさすがにクロミミキリガでしょう。15mm。
 こういうのに糖蜜に来て欲しいのですよ。

大沼公園

 21時を回った。

 蛾はいない。アリ。
フタフシアリの類 Myrmicinae
 5mmほど。翌々日,職場の図書室で図鑑を調べるが,決め手なし。クシケアリの類がサイズ的にも顔つき的にも一番似ているように思った。

 やっぱり蛾はいない。ミヤマオビオオキノコ。14mm。
ミヤマオビオオキノコ  Episcapha gorhami
 特に人気があるとも思えないが,朽ち木やカラカラキノコの雑甲の中ではしっかり整った虫。ク○○○やカ○○○なんかよりも面白そうな手合いは幾らでもいる。

 あとはすっからかん。

大沼公園駐車場(2)

 もう1回,駐車場を流してみる。

 1時間ほど前からいたハナナガブドウスズメがアイドリングをはじめて,飛び上がったと思ったらズボンに飛びついてきた。
ハネナガブドウスズメ Acosmeryx naga
 計測済み。45mm。
 ブドウスズメは未見なので,何が「ハネナガ」なのか分からない。種小名が naga(なーが)(蛇の意)だから「ナガブドウスズメ」で十分だろうと考えたりする。

 オナガミズアオ
オナガミズアオ Actias gnoma
 何回も舗装に落下して,また飛び上がる。ところで,腹が割れているようだが。

 バラシロエダシャク。14mm。
バラシロエダシャク Lomographa temerata_
 大体今時分の蛾。

 ・シロテンシャチホコ(17mm)。


 というわけで,糖蜜2回目もハズレ。さて次はいつにしようか。