「バイオハザード」の蛾のこと。

 ビデオゲームは好きなのだが,自分でやるのはどうにも面倒くさい。翌日に疲れが残りさえする。ゲームが勝手にやってくれるのがいいと思う。その方が楽でよろしい。
 というわけで,「ニコニコ動画」のゲームプレイ動画をよく見ている。自分がゲームをしている画面を全世界に晒すのはいかがなものかとも思うが,需要があるのだろう。わたしのような見るだけの無気力型ゲーマーは世に少なくないのかもしれない。


 というわけで,例の「バイオハザード」の動画を見ていた。
 ゾンビを銃で撃って血しぶきを飛び散らせたり,ナイフをやたらに振り回したり,寄生体に取り憑かれた生物と殺し合ったり,ウィルスで巨大化した虫を虐殺したりする勇壮活発なゲームである。
 ヒルやらクモやらは定番。それで,やっぱり,「蛾」が出てくる。「嫌悪感を抱かせる虫」から「蛾」ははずせないというのは通り相場。
 蛾好きにとっては大いに心外である。


 それで「バイオハザード ダークサイド・クロニクルズ」。
 天井からウジ虫状のものがボトボト落ちてくる。プレイヤーはそれらを銃で乱射。危険な生物であるようだ。更に進むと大きな(人間よりも大きい)蛾が。
 あれ? イボタガじゃん。
 「【縛り】バイオハザード/ダークサイド・クロニクルズ Part-08【BIO2】‐ニコニコ動画(9)」の,
9:00〜 および 11:18〜。(ニコ動は会員登録が必要です)
 「この模様はイボタガだ」のコメントはわたしのカキコ。
 成虫は都合3頭。蛾屋なら巨大イボタガに狂喜するだろう。こちらに向かって飛んでくるだけなのだが,殺らなければ殺られる仕様である。たちまち撃ち落とされてしまった。(ノД`)。
 せっかくだから本物の画像。再掲。
イボタガ Brahmaea japonica
 前翅長は5cmほどだから,差し渡しでは10cmほどになる。
 蛾好きにとっては「怪物」どころか「春の妖精」なのだが…。


 さてゲームは進む。なぜか南極の秘密実験施設である。マッドな科学者たちがウィルスを使って生物兵器の開発にいそしんでいたのだが,プレイヤーが侵入する頃には,ことごとくゾンビやキメラ状の怪物になってしまっている。なんだかなあ。
 また巨大蛾が出てくる。
【縛り】バイオハザード/ダークサイド・クロニクルズ Part-17【C・V】‐ニコニコ動画(9)」の,
7:30〜 および 9:50〜  
 やっぱり攻撃したりされたりしている。こんどはどう見てもオオミズアオがモデル。裏面に外横線まで入っている。オイオイ。
 再掲。
オナガミズアオ
 画像はおそらくオナガミズアオの方。これは差し渡しで12cm弱。
 これも怪物扱いかー。(TдT) 。困ったなあ。人間には全く害のない蛾なのだが。


 こうやって偏見が刷り込まれていくのだろうなあ。