丸瀬布昆虫生態館探訪。コモリグモの類。ナミテントウ。スコットカメムシ。カバナミシャクの類。ナカモンキナミシャク。

※5月18日うp。

 やっと少しだけ春っぽい日。気温は15℃を超えるらしい。
 というわけで,丸瀬布昆虫生態館へ行くことにした。札幌の円山動物園の昆虫館が不人気で潰れている現在,昆虫館は貴重である。
 実はかなり以前,まだ虫をやっていなかった頃に1度行ったことがある。何一つ覚えていない。


 遠軽から車で延々。麗らかというにはいささか冷ややかである。ただただ車を走らせて45分ほどで着。温泉施設やキャンプ場や芝生で開けてはいるが,ぐるりはすぐ山である。環境は素晴らしい。

 入館料は400円。入り口にすぐガチャガチャが6機置いてある。

 もちろん,すべて動物・昆虫ものである。どうせならオリジナル虫フィギュアを作って,500円で入館料コミにすればよいと思う。


 広くは全くない。机に虫のケースが並んで,壁に標本箱が飾ってある。蛾は2箱。




 オオミズアオなんかは色あせて純白の蛾になっている。


 本棚に『インセクタリウム』のバックナンバー。


 カメがいる。


 陸生巻き貝や淡水魚もいる。そういうのを好きな人がスタッフにいるのだろう。


 「チョウの広場」。沖縄の虫を抜き出して生態展示してもあまり意味があるとは思えないのだが,派手だし,子どもは喜ぶのだろう。

 カメラのレンズが曇るのは織り込み済み。
 こちらは「非展示コンタミ昆虫」に興味があるのだが,円山の今は亡き昆虫館よりも厳しく管理されているようで,余計な虫が紛れ込んでいない。


 ゴキブリはホイホイされている。
ゴキブリの類
 素晴らしい触角。
ゴキブリの類


 バナナの葉にカイガラムシ
カイガラムシの類


 丸まらないダンゴムシ
ダンゴムシ


 というわけで長居は無用。次来るときは雑誌の閲覧の必要があるときである。


 外に出て,建物の周囲を回る。わたしにとってはこれからが本番である。

 ハチの死骸。
膜翅死骸
 窓際のトラップのようなところに落ち込んでいた。

 遠軽でもそうだったが,コモリグモはどれも小さくて可愛らしい。
コモリグモ類

 小屋の壁にナミテントウを見つける。
ナミテントウ
 他にも数頭。黒点ポチポチが3頭,黒地に赤星が2頭。

 スコットカメムシ。8mm。
スコットカメムシ Menida disjecta
 テントウムシカメムシがやたらにいるということは,小屋のどこかが越冬場所になっているのだろう。

 同定できない種類のカバナミシャク
カバナミシャクの類 Eupithecia sp.
 13mm。
 もう1頭。おそらく同一種。
カバナミシャクの類 Eupithecia sp.
 12mm。

 昼の壁に貼り付いているということは,夜中に飛び回っているということである。遠軽よりも遙かに民度が高いといえる。

 窓にナカモンキナミシャク
ナカモンキナミシャク Idiotephria evanescens
 16mm。


 これは…… 丸瀬布が素晴らしいというよりも,遠軽がどうしようもないのではなかろうか。黒い疑念はますます膨らんでいくのだった。