手元の資料で調べよう。フレデリック・ムーア。(その11)

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 見やすくするために様式を少し変更した。ただし「引用囲い」中の文は『インドの鱗翅目』からの正確な訳文ではなく,任意の要約の場合がある。
 
11.F.デイ博士(Dr. Francis Day)
 →「Francis Day - Wikipedia」によれば,1829〜1889。インド帝国騎士団コンパニオン勲章受賞。薬学教授。リンネ協会およびロンドン生物学協会会員。マドラス管区軍医として渡印。以後,インドとイギリスとを往復しながら主にインドの魚類の研究を行い,インド・ビルマの漁業監査官となる。著作に『インドの魚類:インド・ビルマ・セイロンの海および淡水に生息する魚類の自然誌(The Fishes of India; being a natural history of the fishes known to inhabit the seas and fresh waters of India, Burma, and Ceylon.)』全2巻と補遺(1878-88)など。

1866年にマドラスから,1859年にDekkunから,1868年にニルギリ(Nilgiris)から,1872年にシムラ(Simla)から標本。

 ※せっかくだから,上記著作から魚の図版。(大きな画像

http://www.biodiversitylibrary.org/item/118857#page/381/mode/1up
 
12.W.フォーサイス・ハンター(Wiliam Forsyth Hunter)
 →おそらく東インド会社と関係のあったボンベイの貿易商。https://www.thegazette.co.uk/Edinburgh/issue/6228/page/948/data.pdf 参照。

1871年に様々なボンベイの昆虫の図版。

 
13.J.ル・メズリエ少佐(Major John Le Mesurier)
 →「John Le Mesurier (British Army officer) - Wikipedia」によれば,1834-1903。工兵隊の軍人で最高位は中将。

1873年,シンド(Sind,現パキスタン南東部)からの標本。

 
14.G.ラムゼー少将(Major-Gen. George Ramsay)
 →「List of British Resident Ministers in Nepal - Wikipedia」によれば,1812-1887。ネパールの駐在公使(Resident)(1852-1867)。ネパールは独立をほぼ保った国である。誤解の無きように(わたしだけかな)。

駐在ネパール公使在任中に収集した沢山のチョウと蛾。

※彼の標本からムーアが記載したチョウ。ミドリシジミの類。
 Cyaniris latimargo Moore(現在は Surendra vivarna latimargo)

http://www.biodiversitylibrary.org/item/96834#page/664/mode/1up
 
 色々な職業・立場の人々から,チョウや蛾がムーアの所に送られてきているのが分かる。そこに興味があってこんな作業を続けている訳なのだが。
 
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