イチゴキリガ.エゾミツボシキリガ.ミヤマオビキリガ.ホソバキリガ.クロミミキリガ.

 19時を少し回って出撃.

大沼公園

 駐車場は蛾影なし.昨日の糖蜜跡を回ってみる.数は多くはないが,昨夜の残り香に誘引されていることがよくある.車の中には残り液のスプレーがあるのだけど,面倒8分・自然保持1分・意地悪1分.

 イチゴキリガ
イチゴキリガ Orbona fragariae
 腹背の虎縞が見えていたので撮り.

 キリガは危険を感じるとその場でポタリと落ちる.すぐに飛んで逃げるには気温が低い.翅をふるわせてアイドリングしなければならない.暖気運転に時間をかけるのなら落ちた方が話が速い計算.そもそも連中の翅の色は樹の根元に積もった枯葉のそれである.

 というわけで,目の前で1頭落ちる.下を探すとエゾミツボシキリガである.撮っていると更に1頭落ちてくる.
エゾミツボシキリガ Eupsilia transversa と ミヤマオビキリガ Conistra grisescens
 落ちてきたのはおそらくミヤマオビキリガ.蛾LOVEさんに鑑定してもらったもの( m( _ _ )m ).
 前翅長はエゾミツボシキリガが20mm,ミヤマオビキリガが17mm.
エゾミツボシキリガ Eupsilia transversa と ミヤマオビキリガ Conistra grisescens
 これは正面から.どういうつもりか分からないが,とりあえず擬態のつもりで固まっている.

 ・その近くに,のそのそ歩いているテンスジキリガ.擬態明けらしい.

 さて,また困った.
ホソバキリガ Anorthoa angustipennis
 前翅長17mm.さあ,クロミミキリガかホソバキリガか分からない.楔状紋まである.楔状紋のしっかりしたキリガは初めてのような気がする.
 まいった.写真だけではどうにもならないに違いない.迷惑なのは百も承知.蛾LOVEさんの掲示板に泣きつく.

1枚目は翅が長細く、小さめのホソバに見えてしまいます。環状紋が小さくなるのもホソバで多く見られる特徴ですので。

http://www.jpmoth.org/~moth-love/futaba/futaba.php?res=198

との回答(感謝… (TдT) ).
 というわけでホソバキリガ.要するに「翅形」が判断の最大の根拠になるらしい.なるほど生態写真では判断困難である.撮影角度によって翅形はゆがむのである.

 こちらはクロミミキリガであるとのこと.
クロミミキリガ Orthosia lizetta
 前翅長18mm.
 掲示板に貼った画像はこれほど寸詰まりには写っていない.しかしどうなのだろう…. つくづく写真による蛾の同定作業は危うい.やはり,本当に知りたいのなら殺して標本にしなければならない.殺す勇気や熱意がないのなら,より少なく知ることに耐えなければならないのだ.

テンスジキリガ Conistra fletcheri
 テンスジキリガ(17mm).

 ・覚生川通りの電柱の高所に,おそらくクロミミキリガ


 掲示板での蛾LOVEさんの言葉.

^^;いやあこの地味さ、むずかしさがキリガの魅力でもあるんですがねえ

http://www.jpmoth.org/~moth-love/futaba/futaba.php?res=198


 <(_ _)>