シャチホコ勉強会(3).ウチキシャチホコ.トビスジシャチホコ.

 とっつかまえて「後翅の模様」を見ないと分からないとか「翅の裏側」で区別するとか,あるいは,そもそも「解剖」しないと絶対に同定できないとか,虫撮り人泣かせの蛾が少なからずある中で,シャチホコガの大抵は「ギリギリ」何とかなる.
 今回の蛾は「かろうじて」.自信をもてない画像がフォルダに幾つか眠っている.
 はっきりしているものを貼り.


 まずウチキシャチホコ
 2007年7月13日.アルテン.
ウチキシャチホコ
 前翅長23mm.後縁(翅の合わせ目のところ)の中央部が明るい黄色なのが特徴.「内黄」である.
 同じ個体を横から.
ウチキシャチホコ
 学名は Notodonta dembowskii .属名は「背中の歯」.小種名は人名,「デンボウスキー」と読むのだろうか(検索しても天文学者しかヒットしない.どうなんだろう).


 次はトビスジシャチホコ
 2007年6月4日.やっぱりアルテン.
トビスジシャチホコ
 測定漏れ.何だか似ているが中央部があまり明るくない.おかげで全体に黒っぽく見える.
 翅頂部分の褐色の筋が前種よりもしっかりしているのだが,個体差やスレ具合の関係で予断を許さない.というわけで中途半端な個体は結局判断できない.
 別個体を横から.2007年5月30日.
トビスジシャチホコ
 これは前翅長18mm.小型だがサイズでは区別できないようだ.
 学名は Notodonta stigmatica .同属.スティグマは普通「聖痕」と訳すのだが,ここではもともとの意味の「焼印を押された」とした方が得心がいく.とはいえ,どこに押されたものかは不明である.


 ここ数日間,夜8時帰宅(パソコンに4時間以上向かって数的データの切り貼り.次々とミスをしでかす)の,朝3時起き内職仕事(その日のための資料作り)が続いていた.合間をぬってあちこちに報告やら発注やらFAX送りまくり.年末進行はキツイ.
 働きながら何がどうなっているのか分からなくなりかけたところで,やっと峠を越えた.明日も明後日も出勤して仕事なのだが,負荷は激減する.このチャンスに少しずつリハビリをしないと馬鹿になると思う.


 ところで明日は恐らく更新できないと思います.