2015-01-01から1年間の記事一覧

手元の資料で調べよう。フレデリック・ムーア。(その8)

(1)・(2)・(3)・(4)・(5)・(6)・(7) 『Lepidoptera Indica』の続き。体力がないくせにしつこいのでなかなか終わらない。昨日も「インド帝国の官僚組織」を調べたくて*1amaを4冊分ポチポチしてしまった。それらが届いて,読み終わる…

生存報告。近況やらアサマシジミ保護のこととか。

とりあえず生きている以上ではないのけれども,なんだか生きている。頭は少しずつ動くようになってきているけれども,もう「まともな文章」は全然書けなくなってしまったように思える。「文系虫屋」としては致命的である。 どこまでリハビリできるかなあ。 …

手元の資料で調べよう。フレデリック・ムーア。(その7)

(その1)・(その2)・(その3)・(その4)・(その5)・(その6) 『The Lepidoptera of Ceylon』の続き。今回は図版の話。 どれでもいいよね。第2巻のPlate.88。 (拡大はここをクリックして(+)で) Pergesa Actues。この蛾は日本でも沖縄界隈…

さあ,網を持って出かけよう。『昆虫図鑑 北海道の蝶と蛾』

北海道新聞社は数年前『札幌の昆虫』・『探そう! ほっかいどうの虫』という,一見普通の虫好きを対象としているようで実は相当にマニアックな,素人にはとてもついていけない内容を含んだ「羊の皮を被った狼」な昆虫本を出版しているのだが,またやってくれ…

手元の資料で調べよう。フレデリック・ムーア。(その6)

(その1)・(その2)・(その3)・(その4)・(その5) ムーア『The Lepidoptera of Ceylon(セイロンの鱗翅目)』の紹介ということで,「序文」をたらたらと読んでいる途中。 前回は図版の由来の話。今回は出版にいたるまで。 画像は次回になるので…

手元の資料で調べよう。フレデリック・ムーア(その5)。

(その1)・(その2)・(その3)・(その4) 遅々としてムーアである。どうなってしまうのだろう。 さてムーアの代表的著作は, 『A catalogue of the lepidopterous insects in the museum of the Hon. East-India company(東インド会社殿の博物館の…

生存報告

まとまった時間を作れない。「蛾」はもう少し待って。 田上太秀『仏教の真実』。梵行について。 こういう根本仏教の啓蒙書が近年多く出てきている。「オ−ム真理教」や「批判仏教」や「テーラワーダ協会」に揺さぶられて,人々が仏教について本気で関心を持ち…

生存報告

年度末進行が続いているのだけど,メンタルがおかしくて手が震えたり吐いたりしています。 虫の話はもーーー少し待ってね(誰も待っていないらしいが)。なんだかLegionとロンドン昆虫学会史の本は注文しました。 更新だけはしておこうと。 もはや懐メロブロ…

生存報告

年度末進行でひどいことになっていて,とうとうメンタル医院にまで行くことに。わたしは自己完結する仕事以外は困難である。 蛾のエセアカデミックはちょっとの間放置。文献本が届くのも1ヶ月以上先になりそう。ムーアはそれまでに何とかしたいのだけども。…

手元の資料で調べよう。フレデリック・ムーア(その4)。

(その1)。 (その2)。 (その3) だらだら続いております。まずは前回までの年譜的おさらい。ブログというのは積み上がっていくスタイルなので続き物には向いていないのである。 1848 東インド会社博物館に助手として勤務をはじめる。 1854〜 『東イン…

手元の資料で調べよう。フレデリック・ムーア(その3)。

(その1)。 (その2)。 というわけでねえ。諸般の事情でもって,ムーアをゆっくりやろうと思う。 1858年まで来ていたっけ。幾つかの雑誌の記載論文は省略。 さてと。 ムーアの働いていた東インド株式会社博物館は,イギリス本国の植民地支配強化のあおり…

第41回「みちのく会」私的報告。

文献読みは休み。2月21〜22日の北日本の蛾屋の祭典「みちのく会」の話題。 福島である。福島が遠いのではない。わたしの住んでいる遠軽が遠いのである。前日から出発せねばならないし,女満別空港へは北見から連絡バスをつかうのだが,北見⇔遠軽の公共…

手元の資料で調べよう。フレデリック・ムーア(その2)。

(承前)手元の資料で調べよう。フレデリック・ムーア(その1)。 「その1」をうpした後で,BHL(Biodiversity Heritage Library)のサイトをまた開いて,学会誌へのムーアの報文をぱらぱらと眺め直す。 毎年毎年,色気のない記載文が続いている。マニ…

手元の資料で調べよう。フレデリック・ムーア(その1)。

どうせなら人と違っていた方がおもしろい。 蛾像ブログも10年前から見ればずいぶんと市民権を得てきたようだ。もっと周辺的な領野に後ずさる頃合いかもしれない。 すでにリンネ分類やら学名やらに手を出していて十分にマイナーなのだが,ますます猟奇的な…

バーバー『博物学の黄金時代』。

北海道・東北の蛾屋がいちおう結集する「みちのく会」の連絡状がきて帰りに女満別空港から遠軽へ戻る公共交通機関の非存在を知ってガクゼンとしたり,車関係でやっかいなトラブルが発生したり,買ったばかりのフライパンが焦げついたりで,「Mooreの死亡記事…

「ラテン語の発音・カナ表記についてのガイドライン」,補足および改訂

続き。基本的には前回の記述でOKだと思っているのだが,もう少していねいに書いてみる。 わたしが参考にした文献・サイトのことから。 まず,古典ラテン語を無視することはできないと考えるので,中世以降の「教会ラテン語」のみを掲げている「教会音楽」…

『VOX LATINA』における二重の子音の発音について。

Twitterではいろいろな話題が交錯していて,たまに学名やそのラテン語が浮上してくる。 先般,「ll」のような二重になった子音のカナ表記が話題になっていて,古典ラテン語の発音の古典であるW. SIDNEY ALLEN 『VOX LATINA』が取り上げられていた。 この本…

江本氏の死去について今頃知った。

わたしの父親がガンで死んだのが数年前。親の家に行くと今でも「トルマリンの布団」やら「磁気治療器」やら「キノコ」やらが残っている。両親に標準的な科学知識が不足していたのだからしかたない。相談されれば絶対に買わせなかった。 (自覚していたかどう…

またBGMです。「仲間を求めて」。これもいわゆる佳曲。ゲームの方はやっていない。 ニコ動のものには歌詞が入る。

yyzz2のHPにおける「ラテン語の発音表記のガイドライン」。

Twitterで質問があったので整理しておく。 ラテン語は現代では書き言葉なので,発音は乱暴にいえばどうでもいい。アルファベットを用いている国では自国語読みをしているとのことである。日本ではローマ字読みが基本である。 ローマ字読みをベースに,古典風…

BGM付き。こんちゅう探偵団のパクリでしかない。 こうやって重くなっていくのである。

神奈川からのメール。ウスバフユシャク,および属名Inuroisについて。

頭の調子はどん底から少しだけ回復してきて,ものを少しだけ考えたりできるようになってきた。まだ文章は全然ダメ。読み返すと何を書いているのかほとんど分からない。書き直してみても,やっぱりおかしな文章構成である。もうダメなのかもしれない。 松の内…

江副水城『蟲名源』。

出張中の札幌で偶然手に取った本。敷島系ではおなじみの,例の,「キリギリス→コオロギ」について論じられているのを見て買った。蟲名源 (Parade books)作者: 江副水城出版社/メーカー: パレード発売日: 2014/02/14メディア: 単行本この商品を含むブログ (1…

ヤンコフスキーのつづき。

(承前)http://d.hatena.ne.jp/yyzz2/20141231/p1 年明け,仕事始めに出勤すると年末にAmazonしていた本が届いていた。遠藤公男『ヤンコウフスキー家の人々』,講談社,2007。ヤンコフスキー家の人々作者: 遠藤公男出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/07/…